22/07/2026
【谷内六郎のモザイク壁画のある山陽堂書店が、登録有形文化財(建造物)へ】
令和8年7月17日(金)に開催された文化審議会文化財分科会での審議・議決を経て、山陽堂書店(東京都港区)を含む163件の建造物について、登録に向けて文部科学大臣へ答申されました。
文化審議会の答申(登録有形文化財(建造物)の登録) | 文化庁
https://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/94408101.html
山陽堂書店の南面を飾るモザイク壁画「傘の穴は一番星」(1975年)は、『週刊新潮』1961年5月22日号の表紙絵《傘の穴は一番星》をもとに、建物の外壁に合わせて谷内が描き下ろした原画に基づくものです。
地域のランドマークとして親しまれてきたこのモザイク壁画は、実は2代目にあたります。初代は東京オリンピック直前の1963年に設置されました。新潮社が屋外広告を検討するなかで、書店の外壁に『週刊新潮』の顔であった谷内六郎の作品を飾ることを発案し、実現に至ったとされています。初代のモザイク壁画を皮切りに、東京都北区赤羽や八王子市の書店にも、谷内六郎によるモザイク壁画が制作されました。
谷内六郎のモザイク壁画については、当館ホームページで公開している「美術館ニュースCorridart」27号でまとめてご紹介していますので、是非ご参照ください(4の《芽生え》は現存していません)。
「美術館ニュースCorridart」27号
https://www.yokosuka-moa.jp/static/file/education/corridart/corridartvol.27.pdf
近年は経年劣化も見られ、各地のモザイク壁画は保存上の課題に直面しています。今回の登録が、谷内六郎のモザイク壁画を改めて見直す契機となり、その保存に向けた追い風となることを願います。
※作品画像はすべて©Michiko Taniuchi
1枚目:モザイク壁画「傘の穴は一番星」(1975年)*壁画の上に広告幕が設置されている場合があります
2枚目:モザイク壁画原画《傘の穴は一番星》(1975年、当館蔵)
3枚目:初代モザイク壁画「(赤い風船)」(1963年頃、谷内家資料より)
4枚目:初代モザイク壁画原画《(赤い風船)》(1963年、当館蔵)
5、6枚目:モザイク制作現場にて(谷内家資料より)