07/08/2026
【原爆の火をともし続ける平和の塔】
🔸広島から81年間受け継がれた祈り🔸
当館のある八女福島地区は、江戸時代からの白壁の町並みが残る「伝統的建造物群保存地区」です。この地域から東に約30キロ進んだ星野村には、81年前から燃え続けている火があります。それが1945(昭和20)年8月6日に広島に投下された原爆で街を焼き尽くした火です。今回は、8月15日の終戦の日を前に、今も原爆の残り火をともし続ける「平和の塔」についてご紹介します。
『星野村でつながる山本氏の祈り』
🔹23年間守り続けた形見🔹
「平和の塔」は、1995(平成7)年3月に八女市星野村の「星野ふるさと公園」内に建てられました。二等辺三角形の形をし、塔の最も高い位置である頂点に「平和の火」がともされています。また、塔の隣には、平和学習の一環として長崎市立式見中の学生らが種から育てた苗木「被爆クスノキ2世」と、広島市から「被爆アオギリ2世」がそれぞれ寄贈され、平和のシンボルとして大切に育てられています。
塔の中で燃え続けている「平和の火」は、星野村で生まれ育った山本達雄氏によって広島から持ち運ばれました。1945年当時、山本氏は、星野村から出征し、陸軍の兵士として広島県豊田郡大乗村(現在の竹原市)で任務に就いていました。8月6日広島市内に設置されていた軍司令部に向かうため、汽車に乗っていた山本氏は、午前8時15分被爆。幸いにも原爆の被害を免れますが、爆心地である広島市内には金正堂書店を営み、父親代わりに育ててくれた叔父がいました。叔父の安否を思い、目を覆ってしまうほどの負傷者と死体の山を探しますが、見つけることはできなかったそうです。
8月15日に第2次世界大戦が終結した後、星野村へ戻る直前の9月16日でした。山本氏は最後の別れとして金正堂書店の焼け跡を訪れました。その地下壕(ごう)でくすぶる火を見つけます。そこで山本氏は叔父の形見として、持っていたカイロに移し、星野村に持ち帰りました。以降、叔父や多くの尊い命を奪った「忌みの火」そして原爆犠牲者への「供養の火」として23年間、山本家によって守り続けられました。
広島から持ち帰り、23年間山本氏が守り続けた原爆の火。叔父への思いや戦争に対する憤りから「忌みの火」として保存された火は、やがて平和を願う象徴へと姿を変えていきます。その山本氏の決断と、現在まで受け継がれる「平和の火」への歩みを、以下のHPで紹介しています。
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