29/08/2026
埋蔵文化財センターの仕事《遺跡の発掘調査シリーズ㊲》
8月の終わりとなりました。
まだまだ暑い日が続きますがもう少しの辛抱です。
埋蔵文化財センターが行う遺跡の発掘調査は、主としてその遺跡が開発に伴う地下深くまでの改変により失われる場合に限って、記録保存を目的として行われます。
そのため、時には宅地造成範囲のうち、隣地境界の擁壁設置部分のみが調査区となる場合があります。
調査をしていると、「なんでこの部分だけ発掘しているんですか?」とか、調査区の範囲を遺跡の範囲と思われた方によく出会います。
私たち埋蔵文化財行政に関わる調査技師は、文化財保護の理念のほか、どのような法令に基づいて自らの仕事が成り立っているかを常に意識しておくことが大切ですね。
動画は擁壁部分の発掘調査で遺構検出作業を終えたところの様子です。白い線で囲まれた範囲が遺構です。
大きな丸い白枠は井戸です。そのほか中世の柱穴や溝、古墳時代の竪穴建物の一部だけが見えている状況です。
調査範囲が狭小な場合は、遺構形成の基盤となる地層の情報や遺構の種別と重複関係など、調査担当者にとって正確な状況判断をするための情報が得られません。
調査の難易度が上がると言えます。