29/07/2026
先日、さけ科学館スタッフがプライベートで野外調査をしていたところ、同行者が橋の上からロイコクロリディウムに寄生されたオカモノアラガイを発見!オカモノアラガイは湿り気のある川沿いや草むらなどに生息する陸生貝類で札幌周辺などでは、フキの葉やミズバショウの葉の上などでよく見かけます。そして、ロイコクロリディウムは、このオカモノアラガイに寄生する吸虫の仲間で、オカモノアラガイがロイコクロリディウムの卵の入った鳥の糞を食べることで寄生が始まります。オカモノアラガイの体の中で幼虫となったロイコクロリディウムは細胞分裂を繰り返して育っていき、いつの間にか100匹以上の米粒のような幼虫になります。面白いのが、この幼虫はブルードサックと呼ばれる袋に入っており、この袋はいくつかに分かれて存在します。そしてこのブルードサックがオカモノアラガイの眼柄に現れ、ズルズルと特有の動きを繰り返します。こうして、目立つ動きをするオカモノアラガイ(ロイコクロリディウム)を鳥がみつけて捕食し、鳥の体の中で幼虫が成虫になる、というサイクルを繰り返します。
今回見つかったオカモノアラガイも橋の上からでも目立っていました。やはり鳥に見つけられやすいようにという戦略なんでしょうかね?
ちなみにロイコクロリディウムは日本では、沖縄で1種、本州で1種、北海道で2種の計4種が確認されております。北海道では緑色やこげ茶の縞々のロイコクロリディウム・パラドクサムとオレンジ色の縞々のロイコクロリディウム・パーツルバタムがいます。今回見つけたのは後者のロイコクロリディウム・パーツルバタムです。
このロイコクロリディウムに寄生されたオカモノアラガイは現在、さけ科学館で展示しております。ご興味ある方はぜひ見に来てください!
参考文献
佐々木瑞希(2023)「寄生虫を守りたい」dZERo