京都文化博物館 映像情報室 The Museum of Kyoto, Kyoto Film Archive

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京都文化博物館フィルムシアター、銀幕推し活/アイドル映画特集。4日と7日は『マダムと女房』(1931)。「フィルムが物を云ふ、恐ろしき科學の力」わが国トーキー映画の先魁作品。伏見晁をギャグアドバイザーとして加えたスマートなシナリオに、新鋭五...
04/06/2026

京都文化博物館フィルムシアター、銀幕推し活/アイドル映画特集。4日と7日は『マダムと女房』(1931)。「フィルムが物を云ふ、恐ろしき科學の力」わが国トーキー映画の先魁作品。伏見晁をギャグアドバイザーとして加えたスマートなシナリオに、新鋭五所平之助を監督に抜擢。軽いユーモアをたたえた蒲田撮影所得意の小市民喜劇に仕上げられた本作は好感をもって迎えられる。弁士の声にかわって、初々しい田中絹代の発する「ねえ、あなた」の声が当時の男性映画ファンにはこたえられず、流行語にもなったという。 https://www.bunpaku.or.jp/exhi_film/schedule/

『マダムと女房』
1931(昭和6)年松竹蒲田作品/57分・モノクロ
原作・脚色:北村小松 ギャグマン:伏見晁 監督:五所平之助 助監督:富岡敦雄、蛭川伊勢夫 撮影:水谷至宏 撮影助手:星野斉、山田吉男 音響記録:土橋武夫、土橋晴夫 美術意匠:脇田世根一 舞台装置:西玄三、滝沢藤三郎 音響助手:松本辰吉、吉田百人 主題歌作詞:サトウ・ハチロー 主題歌作曲:高階哲夫(「スピード時代」)、島田晴誉(「スピード・ホイ」)
出演:渡辺篤(芝野新作)、田中絹代(その女房)、市村美津子(娘テル子)、伊達里子(隣のマダム)、横尾泥海男(画家)、吉谷久雄(新作の友人)、月田一郎(同)、日守新一(見知らぬ男)、小林十九二(音楽家)、関時男(同)、坂本武(運転手)、井上雪子(隣の少女)
劇作家、芝野新作はモダンな文化住宅に引っ越してきた。芝居の脚本も締め切り間近だというのに、彼の周りは何かと騒々しい。やっとのことで机に向かうと、今度は隣の家からけたたましい音楽が。堪忍袋の緒が切れ、隣家に怒鳴り込む新作。そんな彼を迎えたのは、美しいマダムと楽しげなジャズ演奏だった・・・。
「フィルムが物を云ふ、恐ろしき科學の力」、大正14年、米国製の“発声活動写真”が東京新橋演舞場で初公開されて以来、日本でも発声(トーキー)映画の研究が始まった。先駆けとなったのが皆川芳造で、彼は音声を直接フィルムに記録するミナトーキー方式で、『黎明』(昭和2年、昭和キネマ)、『ふるさと』(昭和5年、日活)等の作品を製作するが、未だ試作的印象を免れなかった。昭和4年、独ウーファが本格的にトーキー化、また、フォックス、ワーナー等米大手は全作トーキー化を宣言、日本の洋画系封切館でもトーキー設備の導入が始まった。その設備に惹かれたのが大阪松竹座の楽士であった土橋武夫である。彼は弟・晴夫とともに私財をなげうってトーキーを研究、昭和5年には松竹撮影所長・城戸四郎に認められ、松竹トーキー第一作の準備が始まった。北村小松のスマートなシナリオに伏見晁をギャグアドバイザーとして加え、監督には新鋭五所平之助が抜擢された。軽いユーモアをたたえた蒲田得意の小市民喜劇に仕上げられた本作は好感をもって迎えられる。弁士の声にかわって、初々しい田中絹代の発する「ねえ、あなた」の声が当時の男性映画ファンにはこたえられず、流行語にもなったという。本作を境に日本のトーキーはその試作期を脱した。(キネマ旬報賞第1位)

京都文化博物館フィルムシアター、6月の上映企画は「銀幕推し活/アイドル映画特集」です。 https://www.bunpaku.or.jp/exhi_film/schedule/6月2日(火)13:30〜・18:30〜、5日(金)13:30...
03/06/2026

京都文化博物館フィルムシアター、6月の上映企画は「銀幕推し活/アイドル映画特集」です。 https://www.bunpaku.or.jp/exhi_film/schedule/

6月2日(火)13:30〜・18:30〜、5日(金)13:30〜・18:30〜
『江戸怪賊伝 影法師』
1925年東亜マキノ作品(モノクロ・無声・70分)/監督:二川文太郎/出演:阪東妻三郎、牧野輝子、高木新平

6月3日(水)13:30〜・18:30〜、6日(土)13:30〜・17:00〜
『砂絵呪縛』
1927年マキノ御室作品(モノクロ・無声・129分)/監督:金森万象、二川文太郎/出演:月形龍之介、市川小文治、武井龍三

6月4日(木)13:30〜・18:30〜、7日(日)13:30〜・17:00〜
『マダムと女房』
1931年松竹蒲田作品(モノクロ・56分)/監督:五所平之助/出演:渡辺篤、田中絹代、伊達里子

6月9日(火)13:30〜・18:30〜、12日(金)13:30〜・18:30〜
『伊豆の踊子』
1933年松竹蒲田作品(モノクロ・無声・123分)/監督:五所平之助/出演:田中絹代、大日方傳、小林十九二

6月10日(水)13:30〜・18:30〜、13日(土)13:30〜・17:00〜
『河内山宗俊』
1936年日活太秦作品(モノクロ・81分)/監督:山中貞雄/出演:河原崎長十郎、中村翫右衛門、原節子

6月11日(木)13:30〜・18:30〜、14日(日)13:30〜・17:00〜
『若い人』
1937年東京発声・東宝作品(モノクロ・81分)/監督:豊田四郎/出演:大日方傳、市川春代、夏川静江

6月16日(火)13:30〜・18:30〜、19日(金)13:30〜・18:30〜
『鶯』
1938年東京発声作品(モノクロ・71分)/監督:豊田四郎/出演:勝見庸太郎、霧立のぼる、清川虹子

6月17日(水)13:30〜・18:30〜、20日(土)13:30〜・17:00〜
『柳生二葢笠』
1938年新興キネマ作品(モノクロ・58分)/監督:仁科熊彦/出演:市川右太衛門、市川男女之助、荒木忍

6月18日(木)13:30〜・18:30〜、21日(日)13:30〜・17:00〜
『兄とその妹』
1939年松竹大船作品(モノクロ・101分)/監督:島津保次郎/出演:佐分利信、三宅邦子、桑野通子

6月23日(火)13:30〜・18:30〜、26日(金)13:30〜・18:30〜
『姉妹』
1955年中央映画作品(モノクロ・100分)/監督:家城巳代治/出演:野添ひとみ、中原ひとみ、内藤武敏

6月24日(水)13:30〜・18:30〜、27日(土)13:30〜・17:00〜
『乳母車』
1956年日活作品(モノクロ・109分)/監督:田坂具隆/出演:宇野重吉、山根寿子、石原裕次郎

6月25日(木)13:30〜・18:30〜、28日(日)13:30〜・17:00〜
『夜の鼓』
1958年現代ぷろだくしょん作品(モノクロ・95分)/監督:今井正/出演:三國連太郎、有馬稲子、森雅之

6月30日(火)13:30〜・18:30〜、7月3日(金)13:30〜・18:30〜
『大江戸の侠児』
1960年東映京都作品(モノクロ・86分)/監督:加藤泰/出演:大川橋蔵、香川京子、青山京子

7月1日(水)13:30〜・18:30〜、4日(土)13:30〜・17:00〜
『キューポラのある街』
1962年日活作品(モノクロ・99分)/監督:浦山桐郎/出演:吉永小百合、浜田光夫、東野英治郎

7月2日(木)13:30〜・18:30〜、5日(日)13:30〜・17:00〜
『源氏九郎颯爽記 秘剣揚羽の蝶』
1962年東映京都作品(モノクロ・98分)/監督:伊藤大輔/出演:中村錦之助、丹波哲郎、長谷川裕見子

7月7日(火)13:30〜・18:30〜、10日(金)13:30〜・18:30〜
『非行少女』
1963年日活作品(モノクロ・114分)/監督:浦山桐郎/出演:和泉雅子、浜田光夫、香月美奈子

7月8日(水)13:30〜・18:30〜、11日(土)13:30〜・17:00〜
『絶唱』
1958年日活作品(モノクロ・108分)/監督:滝沢英輔/出演:浅丘ルリ子、小林旭、安井昌二

7月9日(木)13:30〜・18:30〜、12日(日)13:30〜・17:00〜
『座頭市 あばれ火祭り』
1970年大映京都・勝プロ作品(カラー・95分)/監督:三隅研次/出演:勝新太郎、仲代達矢、大原麗子

7月14日(火)13:30〜・18:30〜、18日(土)13:30〜・17:00〜
『近松門左衛門 鑓の権三』
1986年表現社=松竹作品(カラー・126分)/監督:篠田正浩/出演:郷ひろみ、岩下志麻、火野正平

7月15日(水)13:30〜・18:30〜、19日(日)13:30〜・17:00〜
『夢二』
1991年荒戸源次郎事務所作品(カラー・128分)/監督:鈴木清順/出演:沢田研二、原田芳雄、毬谷友子

京都文化博物館フィルムシアター、映画に見るきもの文化。30日は『鬼龍院花子の生涯』(1982)TVドラマ演出出身の五社英雄監督による東映女性路線の嚆矢。宮尾登美子原作をダイナミックかつ情感溢れる五社演出に加え、西岡善信による高質な美術と森田...
30/05/2026

京都文化博物館フィルムシアター、映画に見るきもの文化。30日は『鬼龍院花子の生涯』(1982)TVドラマ演出出身の五社英雄監督による東映女性路線の嚆矢。宮尾登美子原作をダイナミックかつ情感溢れる五社演出に加え、西岡善信による高質な美術と森田富士郎による深みのあるキャメラワークで土佐の侠客・鬼龍院政五郎の自由奔放な半生と彼をとりまく女達の壮絶な生きざまを描く。夏目雅子の熱演も印象的で、「なめたらいかんぜよぉ」という啖呵は流行語にもなる。本作は封切りと同時に女性ファンを中心に大ヒットした。 https://www.bunpaku.or.jp/exhi_film/schedule/

『鬼龍院花子の生涯』
1982(昭和57)年東映京都作品/146分・カラー
企画:佐藤正之、日下部五朗 製作:奈村協、遠藤武志 原作:宮尾登美子 監督:五社英雄 脚本:高田宏治 撮影:森田富士郎 音楽:菅野光亭 美術:西岡善信 録音:平井清重 整音:荒川輝彦 照明:増田悦章 スチール:小山田幸生 編集:市田勇 助監督:清水彰
出演:仲代達矢(鬼龍院政五郎)、岩下志麻(朝)、夏目雅子(松恵)、仙道敦子(少女時代の松恵)、佳那晃子(つる)、高杉かほり(花子)、中村晃子(牡丹)、新藤恵美(笑若)、室田日出男(相良)、夏八木勲(兼松)、佐藤金造(六蔵)、アゴいさむ(丁次)、益岡徹(精)、松野健一(冬喜)、古今亭朝次(熊)、淡九郎(辰吉)、広瀬義宣(太市)、岩下浩(山村建彦)、誠直也(権藤哲男)、梅宮辰夫(山根勝)、岩尾政隆(駒田重蔵)、成田三樹夫(辻原徳平)、内田稔(梅田貫吉)、小沢栄太郎(田辺源一郎)、谷村昌彦(白井善七)、清水郁子(きよ)、山田良樹(教師)、桜井稔(少年時代の拓)、役所広司(近藤)、福本清三(龍松一家の刺客A)、内田良平(末長平蔵)、夏木マリ(秋尾)、山本圭(田辺恭介)、丹波哲郎(須田宇市)
大正10年、松恵は土佐の侠・鬼龍院政五郎の養女となった。鬼龍院には分家があり、主屋には妻、向い家には二人の妾が囲われており、幼い松恵は政五郎の身の回りの世話を任された。やがて松恵は小学校教師となり、活動家の田辺と愛し合うようになる。だが、田辺を溺愛する娘・花子の婿に、と考えていた政五郎は二人の仲を知り激怒。田辺の小指を斬り落とし、松恵にまで挑みかかった・・・。
本作監督の五社英雄はテレビ界出身、フジテレビで『トップ屋』(1960)、『宮本武蔵』(1962)、『三匹の侍』(1963)等を演出。この『三匹の侍』の映画化にあたり自らが監督を務め劇場映画第一作とする。そして1980年、東映の誘いに応じフジテレビを退職。かねてから目をつけていた宮尾登美子作品の映画化に着手する。土佐の侠客・鬼龍院政五郎の自由奔放な半生と彼をとりまく女達の壮絶な生きざまを描いた本作は、ダイナミックかつ情感溢れる五社演出に加え、西岡善信による高質な美術と森田富士郎による深みのあるキャメラワークで映画の醍醐味を存分に味わわせてくれる。また主演の夏目雅子の熱演も印象的で、「なめたらいかんぜよぉ」という啖呵は流行語にもなり、本作で女優・夏目雅子の存在は永遠に人々の胸に刻まれることになった。本作は封切りと同時に女性ファンを中心に大ヒットし、以降、『陽暉楼』(1983)、『序の舞』(1984)、『櫂』(1985)、『華の乱』(1988)など、東映女性路線の嚆矢となった。

京都文化博物館フィルムシアター、映画に見るきもの文化。29日と31日は『ツィゴイネルワイゼン』(1980)。シネマ・プラセットは、特設映画館を設定し、製作・配給・興行を一環させる新しい形で映画界に切り込んだ。その第一弾が本作。鈴木清順監督は...
29/05/2026

京都文化博物館フィルムシアター、映画に見るきもの文化。29日と31日は『ツィゴイネルワイゼン』(1980)。シネマ・プラセットは、特設映画館を設定し、製作・配給・興行を一環させる新しい形で映画界に切り込んだ。その第一弾が本作。鈴木清順監督は内田百閒の「サラサーテの盤」にヒントに、生きているひとは死んでいて、死んだひとこそ生きている…、情念や因縁は何一つない世界の怪談を、独自の色彩感覚や構図で、やさしく、面白く、極彩色で娯楽映画に仕上げた。 https://www.bunpaku.or.jp/exhi_film/schedule/

『ツィゴイネルワイゼン』
1980(昭和55)年シネマ・プラセット作品/145分・カラー
監督:鈴木清順 製作:荒戸源次郎 脚本:田中陽造 企画:伊東謙二 撮影:永塚一栄 音楽:河内紀 美術:木村威夫、多田佳人 照明:大西美津男 編集:神谷信武 録音:岩田広一 スチール:荒木経惟 助監督:山田純生
出演:原田芳雄(中砂糺)、大谷直子(中砂園/小稲)、真喜志きさ子(妙子)、麿赤児(先達)、樹木希林(キミ)、木村有希(盲目の若い女)、玉寄長政(盲目の若い男)、佐々木すみ江(宿の女中)、夢村四郎(青地家の書生)、米倉ゆき(豊子)、江の島るび(女給)、紅沢ひかる(看護婦)、渡辺忠臣(盲目のこども)、間崇史(盲目のこども)、小田美知(おひさ)、中沢青六(漁師)、内山信子(女達)、堀妙子(女達)、石井まさみ(女達)、川平京子(女達)、山谷初男(巡査)、相倉久人(青地家の来客)、玉川伊佐男(甘木医師)、大楠道代(青地周子)、藤田敏八(青地豊二郎)
ドイツ語学者、青地豊二郎と友人の中砂糺の二人は海辺の町を旅して、宿に小稲という芸者を呼んだ。中砂は旅を続け、青地は湘南の家に戻る。歳月が流れ、青地のもとへ中砂の結婚の知らせが届いた。中砂家を訪れた青地は、新妻、園を見て驚かされた。彼女は、あの旅で呼んだ芸者の小稲と瓜二つなのである。その晩、青地は作曲家サラサーテが自ら演奏している一九○四年盤の「ツィゴイネルワイゼン」のレコードを中砂に聴かされた・・・。
日本映画が規制ばかりの大作主義に流れ、無味乾燥してゆくことに反発し、“映画館は映画だ”を合い言葉に新しく発足したシネマ・プラセットは、半円球ドームの特設映画館を設定し、製作・配給・興行という全てを一環させ、映画界の一角へ切り込んだ。『ツィゴイネルワイゼン』はその第一弾で、最初の公開は東京タワーの駐車場で行われた。生きているひとは死んでいて、死んだひとこそ生きている…情念や因縁は何一つない、やさしく、面白く、極彩色の娯楽映画に仕上げたというこの鈴木清順調の“怪談”は、作曲家サラサーテが録音中に今も解けぬ謎の言葉を口走ったと言われる伝説の1904年盤「ツィゴイネルワイゼン」から始まる。清順美学はこの幻想的な物語をぞっとするほど生々しく描き、映画の中の夢幻へと誘う。内田百閒の短編小説「サラサーテの盤」にヒントを得て、独自の色彩感覚や構図の面白さで高い評価を得た。(キネマ旬報賞第1位作品)

京都文化博物館フィルムシアター、映画に見るきもの文化。28日は『緋牡丹博徒 お竜参上』(1970)。シリーズ6作目、3作目花札勝負の後日譚。刺青に女を封じたお竜、洗練された折り目正しい動作、その所作の一つ一つが潔い生きざまを物語る。当時24...
28/05/2026

京都文化博物館フィルムシアター、映画に見るきもの文化。28日は『緋牡丹博徒 お竜参上』(1970)。シリーズ6作目、3作目花札勝負の後日譚。刺青に女を封じたお竜、洗練された折り目正しい動作、その所作の一つ一つが潔い生きざまを物語る。当時24歳、藤純子の匂うような美しさと熊本弁の啖呵、舞うような殺陣は観客を魅了した。加藤監督は全編に渡って様式美を追及、格調さえ漂わせる演出は秀逸。 https://www.bunpaku.or.jp/exhi_film/schedule/

『緋牡丹博徒 お竜参上』
1970(昭和45)年東映京都作品/99分・カラー
企画:俊藤浩滋、日下部五朗 監督・脚本:加藤泰 脚本:鈴木則文 撮影:赤塚滋 照明:和多田弘 録音:渡部芳丈 美術:井川徳道 音楽:斉藤一郎 編集:宮本信太郎 助監督:本田達男 記録:牧野淑子 装置:矢守好弘 装飾:松原邦四郎 美粧:池内豊 結髪:妹尾茂子 衣裳:松田孝 擬斗:谷明憲 古武道指導:中島正義、鈴木正文、久保田二郎 手打式指導:石本久吉 進行主任:福井良春 主題歌:「緋牡丹博徒」作詞・作曲:渡辺武夫、唄:藤純子(ビクターレコード)
出演:藤純子(矢野竜子)、菅原文太(青山常次郎)、山城新伍(ニッケル)、長谷川明男(島の銀次郎)、夏珠美(碇石キミ)、山岸映子(五十嵐君子)、近藤洋介(佐藤好美)、沼田曜一(二保の順吉)、沢淑美(小川双葉)、三原葉子、名和宏(鯖江)、高野真二(鈴村)、汐路章(肘の喜三郎)、林彰太郎(勘八)、井関悦栄(兼子)、京唄子(お梅)、鳳啓介(大鳥)、岡嶋艶子(おまつ)、村居京之輔(水源)、平沢彰(豆徳)、疋田泰盛(小ヒゲ)、木谷邦臣(木和田)、江上正伍(佐原)、山下義明、山田みどり、加藤匡志、八尋洋(山本)、浅松三紀子(お留)、丸平峰子(熊坂清子)、波多野博(舞台係)、川波公次郎、安部徹(鮫州の政五郎)、天津敏(金井金五郎)、嵐寛寿郎(鉄砲久)、若山富三郎(熊坂虎吉)
緋牡丹お竜は、数年前死に追いやったニセお竜の娘・お君を捜して浅草にやって来た。鉄砲久一家にワラジを脱いだお竜は、悪名高い鮫州政一家が、鉄砲久の浅草六区での興行権を狙っていることを知る。鉄砲久の養女となっていたお君と、鮫州政のチンピラ銀次郎が恋仲であったことから、お竜はやむなく抗争に巻き込まれていく・・・。
1963(昭和38)年、石井輝男監督の『ギャング対Gメン 集団金庫破り』、沢島忠監督の『飛車角』が大ヒット、映画界全体の不況に加え、時代劇路線、文芸路線の退潮から転換期に差しかかっていた東映は一気に任侠・アクション路線を強化を図る。そして翌年のマキノ雅弘監督による『日本侠客伝』を皮切りに、佐伯清監督の『昭和残侠伝』(1965〜)、石井輝男監督の『網走番外地』(1965〜)と続々と大ヒットを飛ばし、シリーズ化されてゆく。1967(昭和42)年にはこの仁侠・アクション路線と『大奥秘物語』に代表されるお色気路線が劇場用本編の8割り以上を占めるようになった。この仁侠路線に変化を持たせようと女主人公で企画されたのが“緋牡丹博徒”シリーズであった。緋牡丹の刺青を背負ってお竜さんが登場したのは1968(昭和43)年、当時22歳、藤純子の匂うような美しさと熊本弁の啖呵、舞うような殺陣は観客を魅了し一気に人気シリーズとなった。本シリーズは1972年に藤純子が引退するまで、山下耕作、鈴木則文、加藤泰らが監督し、1〜7作は鈴木監督がシナリオに参加、熊虎親分の若山富三郎、鶴田浩二、高倉健、菅原文太が共演、お竜さんをもり立てつつ全8作がつくられる。本作『緋牡丹博徒 お竜参上』はシリーズ6作目、3作目“花札勝負”の後日譚にあたり、“花札勝負”で監督にあたった加藤泰が脚本段階から参加する。刺青に女を封じたお竜、洗練された折り目正しい動作、その所作の一つ一つが潔い生きざまを物語る。そして雪の今戸橋、股旅姿の常次郎にそっと番傘をさしかけるお竜、手渡すつもりのミカンが雪の上を・・・、加藤監督は全編に渡って様式美を追及、格調さえ漂わせる演出は秀逸。

京都文化博物館フィルムシアター、映画に見るきもの文化。27日は『湖の琴』(1966)。水上勉の同名小説が原作。湖北余呉湖の水は、人びとが流した涙からできたとの伝承がある。湖北の美しく厳しい自然と向き合い、そこで働く男女の職工。彼らはただ一緒...
27/05/2026

京都文化博物館フィルムシアター、映画に見るきもの文化。27日は『湖の琴』(1966)。水上勉の同名小説が原作。湖北余呉湖の水は、人びとが流した涙からできたとの伝承がある。湖北の美しく厳しい自然と向き合い、そこで働く男女の職工。彼らはただ一緒に糸繰りの仕事が出来るだけで幸せだった二人にはそんな小さな望みさえも許されない。田坂監督は、余呉の風情を随所に織り込みながら、切ない愛を耽美的な映像表現で綴っていく。 https://www.bunpaku.or.jp/exhi_film/schedule/

『湖の琴』
1966(昭和41)年東映京都作品/130分・カラー
製作:大川博 企画:岡田茂、小川三喜雄、三村敬三 原作:水上勉(読売新聞連載、講談社刊) 脚本:鈴木尚之 監督:田坂具隆 撮影:飯村雅彦 録音:野津裕男 照明:和多田弘 美術:鈴木孝俊 音楽:佐藤勝 編集:宮本信太郎 助監督:鳥居元宏 記録:田中美佐江 結髪:妹尾茂子 衣裳:三上剛 群踊振付:西川鯉三郎 衣裳デザイン:宇野千代 題字:朝倉摂 協力:滋賀県木之本町、西山大音特殊生糸共同組合、賤ケ岳麓想古亭
出演:佐久間良子(栂尾さく)、中村賀津雄(松宮宇吉)、中村鴈治郎(桐屋紋左衛門)、千秋実(さくの主人・百瀬喜太夫)、木暮実千代(百瀬の妻・鈴子)、悠木千帆(巣雲加代)、山岡久乃(鳥居まつ枝)、田中邦衛(大原兼吉)、宮園純子(てる子)、岡田千代(増子)、風見章子(たつ)、岡安喜三七、浜村純(岩田嘉平)、花沢徳衛(権八)、高松錦之助(早川新兵衛)
若狭の寒村に育った貧農の娘・さくは、三味線や琴の糸づくりで名高い余呉湖畔の西山にやって来た。同郷の男衆・宇吉と想いを寄せ合い、親切な人々に囲まれて、彼女は楽しい日々を送っていた。宇吉が兵役で金沢に発ったあと、彼女は京都の有名な長唄の師匠・桐屋紋左衛門に見初められ、長唄の道に進む。京都で厳しい稽古に精進するうち、宇吉が兵役から解かれた。彼に会える日を心待ちにするさく。しかし、紋左衛門にはそれが堪えられず、ついに師弟の間柄を越えてしまう。さくは西山にいる宇吉の許を突然訪れ、泣き崩れた。その夜二人は結ばれたが、翌日さくは宇吉が贈ってくれた琴糸で自ら命を絶った。そして宇吉は・・・。
読売新聞に連載された水上勉の同名小説が原作。田坂具隆監督にとっては『五番町夕霧楼』(1963)に続いて二回目となる水上文学の映画化である。滋賀県長浜市、琵琶湖のすぐ北にある余呉湖の水は、人びとが流した涙からできたとの伝承がある。そこで紡がれる琴や三味線の糸は強靱で、美しい音色が特に重宝された。余呉の美しく厳しい自然と向き合い、そこで働く男女の職工。彼らはただ一緒に糸繰りの仕事が出来るだけで幸せだったが、弱い二人にはそんな小さな望みさえも許されない。田坂監督は、余呉の風情を随所に織り込みながら、切ない愛を耽美的な映像表現で綴っていく。(キネマ旬報賞第4位)

住所

中京区高倉通三条上ル東片町623/1
Kyoto-shi, Kyoto
604-8183

営業時間

火曜日 10:00 - 19:30
水曜日 10:00 - 19:30
木曜日 10:00 - 19:30
金曜日 10:00 - 19:30
土曜日 10:00 - 19:30
日曜日 10:00 - 19:30

電話番号

+81752220888

アラート

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