09/06/2026
喫茶美術館マスターのつぶやき…
俳優、声優として、朗読活動でもご活躍の永末丁子さんが美瑛の新星館にご来館の際、私の詩を朗読してくださいました。素敵な朗読でした。丁子さん、ありがとうございました!
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丘に立つサラム
丁章
丘のてっぺんにひとりで立っている
空の下 雲の下 天の川の下
地球にひとりで立っているように
丘からは街は遠くて見渡せないが
下の道には街からの車が
ひっきりなしに通り過ぎてゆく
風に揺らぐ白樺の葉擦れ
鳥や虫の鳴き声と羽音
トウキビをくすねるキツネ
跳ね回るウサギやリス
丘を横切るシカの親子
夏から秋への静寂な風景
丘の上に立つ人影に気づいて
たまに上がってくる人々が
何をしているのかと尋ねるので
サラムを生きていると答えるが
人々は美しい景色に目を奪われるだけ
サラムと出逢うのはむずかしいようだ
冬の丘は雪で白紙になる
サラムは街に出向いて
詩で時代を描いて暮らす
春にはまた丘に戻り
てっぺんにひとりで立っている
時代の中のサラムとして
いのち果てるまで