22/06/2026
古備前短頸壺 室町時代後期
口の立ち上がりがごく僅かしかない備前の中壺。
本来の口作りがあれば窯の熱にも耐えられたはずだが、構造的に弱すぎる口辺部は焼き締めの炎に負けて歪んでしまっている。
当然、完成品の歩留まりは悪かったはずで、こんな形の古備前をあまり見たことがない。
口作りや耳などの分かりやすい見どころは一切無いが、よく見ると裾にギュと付いた指跡や赤い抜け、肩のねこ掻きやゴマ釉など浅黒い肌のあちこちに面白い景色を発見できる。
必要最低限の形は饒舌に語らない…古格ある渋さだけで売る戦国の壺。