31/08/2026
【コレクション展「鴎外、雑誌をつくる。」展示会場から その2】開催中の展覧会から展示資料を紹介します。
「万年草」巻6の校正紙 明治36年頃 【200033】
「校正紙」とは、印刷に入る前に仮に刷った、確認用の印刷物を指します。
誤字脱字などの修正箇所がないかを確認する(「校正」といいます)ためのもので、印刷物の発行に携わった方なら、目にしたことがあるのではないでしょうか。現在のようにデジタルが普及している時代とは異なり、当時の原稿はすべて手書きです。文選工が原稿に必要な活字を集め、植字工が活字を原稿のとおりに並べ、やっと印刷に辿りつきます。複数の手を経るうちに誤字脱字が生じてしまうこともあり、校正はとても重要な作業でした。
本資料に見える朱書の筆者は不明ですが、墨書は鴎外によるものとみられます。「間ヲアケル」とドイツ語の単語と単語の間にスペースを入れるように指示したもの、助詞や漢字の修正などが確認できます。鴎外は雑誌に寄せる評論や翻訳を執筆するだけでなく、細かな校正作業を行っていたことがわかります。
本展では、この他にも文芸誌「しがらみ草紙」11号の校正紙、「万年草」巻12の校正紙を展示しています。
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